日本ダービー 血統解説❕🔥

コラム

こんばちわ!!

先週のオークスの血統解説では◎チェルヴィニアを筆頭に上位4頭の順番通りに決着するという素晴らしい結果となりました!
最終的な印は少し変えたので、完璧な決着とは行かなかったのですが、参考にして頂ければ幸いで御座います。

今週も引き続きお力になれるようにしっかりと分析して行きたいと思います!
それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥

~~ダービー・好走血統~~

✅早熟性(完成度)
✅母方米国血統
✅欧州的追走力

✅早熟性(完成度)

早期から力を出せる仕上がりにある事はこの最高峰の舞台ではより重要になります。

当然ですが、いくら血統背景が良く、素質が評価されていようとも完成度が低ければ力を出せません。調教などから吟味する事も大事ではありますが、牝系からとも合わせて仕上がりの速さは注視したい点。

特にStorm CatやDanzigなどのNorthern Dancer系の米国指向派は早期からのスピードがしっかりしてるタイプが多いので、早期から活躍できる一つの要素として助長してくれます。

✅母方米国血統

上記の早熟性とも関わりのある所ではありますが、スピードのある米国血統を有しているかは注視したい。

アメリカの競馬は日本に比べても2.3歳戦の価値が高く、また短距離~クラシックディスタンスまでほぼ一貫してスピードを求められる事になるので、2.3歳速い時期にスピードを発揮できるかが求められることになる。そういった環境で育った血統が、このダービーにも必要という事になります。

大箱でスピードを発揮しやすく、レースの流れ的にも持続的なスピードを求められるため、米国質なスピードと早期からの追走力は必要不可欠と言えるでしょう。

中でも注目したいのはBold Ruler系の中でもより大箱向きの柔らかさや追走力を兼ね備えるSeattle Slew

母方にSeattle Slewを持つ馬がここ7年でワグネリアンとタスティエーラを除く5勝を挙げており、そのワグネリアンもSecretariatを内包しその周辺の血統も含めて、少し雑ではあるが代用が効いたような配合をしていた。タスティエーラも米国牝系出身で、Bold Ruler系のSecretariatを内包していた事など、関係値の深い血統をしていた事が挙げられる。

そういった点からもSeattle SlewやSecretariatなどのBold Ruler系を中心に、それらでなくとも米国質なスピードを助長するような血統は注視すべきですし、その中でも大箱向きな柔らかさと組み合わされた血統にはより注目しておきたいと覚えておきたい。

✅欧州的追走力

これは近年の馬場状態も加味して、引き続き取り上げたいと思います。
時々この考察記事や予想でも、Sadler’s wellsやRobertoに対して『ハイペース耐久』という言葉を使っていますが、ざっくり言うとそれです。

特にRobertoやそこに近いミスプロ系に関しては時々Nashua的追走力と言っています。RobertoやSadler’s wellsなどはいわゆる重い血統にあたりますが、サンデーなどの瞬発力に優れたタイプに比べて加速が苦手な傾向にあります。
*Sadler’s wellsに関しては母方に入るなどで配合次第では欧州的切れ味を強調する事も可能(Bold Reason≒Never Bendなど)ですが、、、

その分前半〜中盤にかけて早くなったところを終盤までキープすることにはサンデー系などに比べて長けています。前半が早くなった方が良いという点についてはダート血統の長所とも被りますが、こちらはスタミナが切れかけるとパタッと止まってしまいがち、Robertoなどはその止まりそうな所からさらに脚をキープできる所に強みがあります。

その分、トップスピードに関しては劣るところがありますので、全体のバランスを見たいところではありますが、例年、前半がそれなりに締まる上に後半に長く脚を使う事が求められる為、前述の米国質なスピードも求められますがそれだけだとどうしても軽すぎる。ラストで踏ん張れる要素として、少しの欧州的な追走力は必要だと感じます。

〜〜ダービー・出走馬血統解説〜〜

*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。 

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。

✅ジャスティンミラノ

血統評価:A∔

皐月賞1着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ、母父がDanehillの後継に当たるExceed And Excelという配合。母はイギリスの直線1000mのG1を制したマーゴットディドという血統馬です。
Alzao≒Shareef Dancerの3・4のしなやかさが強調されるニアリークロスを持ち、それを父方のSecretariatや母方のSir Gaylordクロスなどによって目立たせている配合になっており、それを母父系のDanehillで締めるような並びの血統構成と言える。
キズナ産駒らしい体力を問われるシチュエーションに強いとは思いますが、そのイメージ以上に溜めた際に速い上がりを使えるタイプのキズナ産駒と見受けます。

前走の皐月賞はキャリア3戦目で初中山、初の右回り、初小回りと初物づくしの課題を残す中で、好位の外目を確保し、直線で前を行くジャンタルマンタル(次走でNHKマイルCを勝利)を捉える王道競馬で勝ち切る内容。一言で言えば秀逸な走りだったと言えるでしょう。
前述のように課題が多く、追走ペースも相当速くなった中で1発で対応して点は地力によるものが大きいと言えるでしょう。確かに前走の皐月賞の血統解説で、「速い馬場での高速持続力を求められるようなシチュエーションになれば~」としているように、そういったシチュエーションになった点も当然大きいと思いますが、それにしても評価すべきレースだったと感じます。

2走前の共同通信杯では、スタートでやや後手を踏むも、向こう正面で即座に巻き返し好位を確保。直線では好位から早めに抜け出し、上がり32.6の脚でまとめ、加速ラップで仕上げる好パフォーマンス。
純粋な上がり性能やスピードの高さを見せたレースと感じました。

東京での新馬戦も含めて、脚力ならば世代でも1・2位を争うクラスの能力を見せて来ており、前走で課題にしていた事をほぼクリアしてきたと言っても過言では無いだろう。
重箱の隅を突くようではあるが、多頭数の内枠で揉まれるような競馬がまだ未経験という事くらいでしょうか。

前走時にも触れていますが、元々ダービーで評価したかった事もあり、ここでも高評価は当然と言える。人気ではありますが、死角の少ない1頭に感じますし、順当に評価すべき1頭に感じます

✅レガレイラ

血統評価:B∔

皐月賞6着から臨みます。

父はハーツクライ後継の中でも米指向な柔らかさを内包するスワーヴリチャード、母父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを持つハービンジャーという配合。母は牝馬重賞で好走した実績もあるロカで、辿ると3代母がウインドインハーヘアなので一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄妹もいるという良血馬です。
父、母共に柔らかさの目立つ字面で、早期の段階の追走力に課題を感じる並びになっている。ただ、父系と相性が良いと睨んでいるNijinskyを内包しており、更にはLyphardのクロスによって父系のスピード源を刺激しており、父系のツボを突いた基礎スピードが助長された血統構成と言える。脚を溜めて長く脚を使うシチュエーションに強く、脚を溜めやすい大箱コースなどに強さを見せるタイプと言えるでしょう。

前走の皐月賞では中団後方の外目を追走し、直線では外に出して上がり最速の脚で追い上げるも6着に敗れる内容。ホープフルSのイメージからするとややワンパンチ足りない印象を持ちますが、展開や馬場がハマっていない中で、大きく時計を更新して良く健闘したと個人的には評価しています。

2走前のホープフルSでは大外一気を決める派手な勝ちっぷりでのレース。
特に4コーナーで前の馬の影響で外に振られるシーンもありながらの差し切りであり、大味ながらも能力の疑いようがないレース内容だったと言えるでしょう。
牝馬ながら、体力を問われるシチュエーションで牡馬に劣らずに勝ち切れた点は評価して良いだろうと思います。地力はここでも劣る事は無いと判断しています。

以前から述べていますが、「本来は中山内回り向きのタイプでは無く、大箱などのスピードに乗りやすいシチュエーションで力を発揮しやすいタイプ」と言える。
東京替わりは素直に評価したいと思います。上積みは見込めると思います。

✅アーバンシック

血統評価:B

皐月賞4着から臨みます。

父はハーツクライ後継の中でも米指向な柔らかさを内包するスワーヴリチャード、母父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを持つハービンジャーという配合。母は芝の中距離で3勝を挙げたエッジースタイルで、辿ると3代母がウインドインハーヘアなので一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄妹もいるという良血馬です。
また、母の全姉にはロカがいるので、同父の同配合馬にはホープフルSを制しているレガレイラがいます。
父、母共に柔らかさの目立つ字面で、早期の段階の追走力に課題を感じる並びになっている。ただ、父系と相性が良いと睨んでいるNijinskyを内包しており、更にはLyphardのクロスによって父系のスピード源を刺激しており、父系のツボを突いた基礎スピードが助長された血統構成と言える。脚を溜めて長く脚を使うシチュエーションに強く、脚を溜めやすい大箱コースなどに強さを見せるタイプと言えるでしょう

前走の皐月賞では中団後方を運び、勝負所で早めに捲り上がり、直線では外をジリジリと伸びて4着を確保する内容。

2走前の京成杯は後方から運び、馬の間を突きながら脚を伸ばし2着を確保する内容。先行勢有利の展開の中で1頭だけ後方から脚を伸ばしており、1枚違う脚を発揮している。展開に反しての好走とあり評価できる内容だったと言えるでしょう。

また、それ以前の2走がスピードに乗りやすいシチュエーションでのレースだった所から、ここ2走は苦手条件とも言える小回りの中山を経験し力を発揮できたのはプラスに捉えて良いと思います。
適性的には東京の方が良さが出そうな印象で、舞台替わりはプラスに捉えておきたい。

その上で、前走時に触れていますが、「ほぼ同血のレガレイラより、こちらは牡馬である分筋肉が締まっていると感じますし、まだ小回りや急坂への対応力は上と取ってまだ評価したいと見ています。」としているように、レガレイラよりは中山内回りの適性が上だったのではないかと感じるところもある。前走のレガレイラとの着差はそういった側面もあると見ている。
そういった点からも適性面だけで言えば、レガレイラ>アーバンシックという形で見ている。この辺りの塩梅は頭に入れておきたいです。

✅シックスペンス

血統評価:A-

スプリングS1着から臨みます。

父はディープインパクト後継のキズナ、母父がミスプロ系の中でも速いダートへ対応するFappiano系のTwirling Candyという配合。母は米短距離G1を制しているフィンレイズラッキーチャームという良血馬で、母方を辿るとPure Clanなどの米G1馬がいる米ルーツのスピードのある牝系出身です。
母方でDanzigのクロスやFappiano後継のCryptoclearanceのクロスを含めてミスプロを3本持っており、強いインブリートが効いた典型的な米指向なスピードのある母の血統が効いていますが、アウトブリードベースという事もあり父系らしい体力や追走力も目立つ血統構成に感じます。

前走のスプリングSでは勝負所から蒸かし始め、直線に入ると一気に後続を突き放して0.6差を付ける圧勝。レースレベルとしては低い1戦だったと言わざるを得ないのですが、上がりの4Fが12.6 – 12.0 – 10.9 – 10.8と加速ラップで推移しており、早めに先頭に立った中でこのラップを刻んでいるので余力を感じさせる内容と言える。更にレース上がりが33.7というスローからの瞬発力勝負の中で後続を突き放している点は非常に評価しています。

2走前のひいらぎ賞では好位外目を追走し直線では前を交わすだけの形に持ち込む好内容のレース。一見シンプルで派手さは無いですが、差を付けた2着馬も1勝Cを突破しており、このクラスの中ではレベル高めのレースを勝ち上がってきたと言えるでしょう。

レースセンスが高く、まだ3戦ながら安定したスタートや2の脚は評価すべきポイントだと感じます。
一方で、血統的にもやや決め手に欠けるタイプの血統をしていると言えるので、その辺りをポジション確保能力やスピードの持続力でカバーできるかがポイントになるか。
底力が薄く米国牝系出身らしい淡泊な血統とも言える。その分延長ローテが響く可能性もありますし、揉まれるなどがあった際に案外脆い可能性も挙げられる。(新馬を見る限り大丈夫かとは思います。)

そういった点からも評価のタイミングには注意したい。枠の並びや展開などは十分精査して評価したいと思います。

✅シンエンペラー

血統評価:C∔

皐月賞5着から臨みます。

父はNureyev系の中でも米国指向な前向きで軽いスピードを取り込んだSiyouni、母父がSadler’s Wells後継のGalileoという配合。母は欧州の名牝Starlet’s Sisterなので、全兄には凱旋門賞を制しているSottsass、3/4同血の半姉にはBCフィリー&メアターフを制したSistercharlieがいる血統馬です。
4ラインが全てNorthern Dancer系の並びになっており、字面以上に基礎スピードを感じつつ、Sadler’s Wells≒Nureyev等から欧州らしい持続力も見える血統構成になっています。
またミスプロも豊富に持っている分、柔らかく万能で前向きな所もあり、イメージ以上にバランスの良い血統構成になっています。

前走の皐月賞では中団外目を追走し、直線ではジリジリと脚を伸ばして5着を確保する内容。物足りない内容にも映りますが、初めての高速馬場、高速持続戦の中で良く力は見せていると感じました。合わないなりに良く走ったと評価しています。

3走前のホープフルSは好位の内で構え、ロスの無い立ち回りで2着を確保する内容。勝ち馬の豪脚にこそ屈しましたが、上がりの3Fが12.4 – 12.0 – 11.5と推移しており、同馬もラストでほぼ失速しない、むしろ並ばれてからもう一度伸びるような脚が使えている点は評価して良いと思います。

新馬戦では好スタートを切り、好位の内で溜めて直線に入ってからは間を割るように伸びてきて抜け出して勝利。特にL2F地点の抜け出してから後ろを離す脚は秀逸で、抜け出してからの2Fは11.1-11.0と推移しており、加速ラップを踏んでいる内容だった。
この時の時計水準は十分評価できるレベルでしたし、地力は世代でも上位と評価できると思います。

ここまで、様々なシチュエーションで走ってきていますが、やはり本質としては追走にゆとりが出て楽に脚を溜めて、長く脚を使う事に長けているタイプと言える。
そういった意味で、速い脚を持続する事を求められるダービーはやや合わない印象がある。ただ、スロー気味で流れてくれるか、時計が掛かる馬場になってくれれば一気に浮上する可能性は秘めていると個人的には思います。

✅コスモキュランダ

血統評価:B∔

皐月賞2着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でもダート指向な追走力やパワーを兼ね備えるアルアイン、母父がサンデーを通さないHalo系のSouthern Imageという配合。母のサザンスピードは豪州の芝G1であるコーフィールドCを制している良血馬です。
典型的な豪州牝系らしくHaloやDanehillと言った所からパワーや突進力を助長しているが、父方のSir Gaylord≒Secretariatのニアリークロスを助長するように母方にもSir Gaylordを内包しており、父らしい追走力やパワーが助長されたタイプの血統構成と言えます。

前走の皐月賞では中団辺りを追走し、勝負所で早めに蒸かし始めて大外を回り追い上げる内容。直線では勝ち馬に迫る脚を使って追い込み2着を確保する内容。
前走の解説時でポイントにしていた「不器用さを感じる所もあり、スムーズな加速が出来ないと厳しい印象が強い。」という面をカバーし、外を回って追い上げる形がハマったとも言える。故に、内回り適性や急坂でのパワーを発揮できたとも言えるでしょう。

前走で確かに中山向きとは述べましたし、父アルアインが皐月賞馬という血統背景からも、東京コースは合わないイメージを持つ方も多いかもしれませんが、個人的には大箱でもやれるような血統を持っていますし、同馬の不器用さからも、東京の方が案外競馬しやすいように感じている。

以前としてスムーズな競馬ができるかどうかがポイントになりそうですが、東京適性が疑われて人気を落としそうな気配があるなら、前走で僅差だったジャスティンミラノより買う価値を感じる。
好走血統には合致しきっていない分、この評価ですが、個人的には前向きに抑えたい1頭です。

✅シュガークン

血統評価:C-

青葉賞1着から臨みます。

父がキンカメ後継で祖母にエアグルーヴを持つ良血馬のドゥラメンテ、母父がPrincely Gift系の名スプリンターのサクラバクシンオーという配合。母がシュガーハートなので半兄にはG1を7勝したキタサンブラックがいる良血馬です。
ノーザンテーストのクロスを含めたVictoria Parkを3本持っており、Teddy色のパワーやDomino血脈由来のスピード源を補給しており、基礎スピードや耐久性なども助長されている。字面的にも長距離向きの並びをしており、体力を活かせるシチュエーションに強い血統構成と言えるでしょう。

前走の青葉賞では、前が離して逃げる形を好位の内で見る形で追走。直線ではやや強引な形ながら外に出し、前を捉える内容。後続も迫っていましたが、上がりの掛かる消耗戦気味のレースだった事もあり、そういった中を好位から押し切った点は評価できると思います。
同馬の体力面が非常に活きたレースだったと感じます。

ここまでの走り振りからも、重い芝や上がりの掛かる展開で勝ち上がってきており、この辺りは血統のイメージ通りと言える。
そういった意味でも、速い上がりとその持続力を求められるここの適性は1~2枚劣る印象。ここでは評価しにくいと判断します。

ただ、安定した先行力があり、控える形や逃げなど様々な形のレースを豊さんが教えているように乗ってきている点は注意したい。ここで、展開を作る可能性もありますし、体力を活かすような形に持ち込めれば上昇もあるかと思います

✅ダノンエアズロック

血統評価:A

プリンシパルS1着から臨みます。

父がRoberto系のモーリス。母父がDanehill系のFastnet Rockという配合。母は豪州の名牝モシーンなので、半姉にはマイル重賞で活躍したプリモシーンやモーソンピークがいる血統馬です。
こちらは父がモーリスに変わった事で、前向きな速力などが出るDanzigのクロスや馬力などを助長するSadler’s Wells≒Nureyevのニアリーなどを抱え、如何にも耐久性に優れたパワー型のモーリス産駒と言う並びに感じますが、母方のSir Tristramや豊富なNasrullahなどから柔らかさも助長しており、バランスを取っている印象の血統構成。上がり勝負でも極端な切れ負けはしない弱点の少ない血統と見ます。

前走のプリンシパルSでは、東京2000mでは不利な大外枠からのレース。好位外目に付けますが、終始外を追走するロスのあった追走、しかも外から速めに動いた馬に被されるシーンもあり、同馬の血統を考えるとかなり痛いシーンだったように思いますが、そういった中でも直線では外から楽に抜け出して差し切り勝ち。上がり重点のレースだった中で楽な手応えで0.2差離しているのは評価できると言えるでしょう。
また、加速地点が残り1000m辺りの地点になっており、レースの後半5Fが58秒、同馬単体では約57.6~57.8程の長く速い脚を使っている点もポイント。
故障明けだった点も含めて、評価できる内容だったと言えるでしょう。

2走前の弥生賞は7着に敗れていますが、∔18キロと余裕残しの出来でしたし、このレースの直後に軽度の骨折を発症してしまった。そういった所から度外視で良いでしょう。

3走前のアイビーSで見せた後半性能は秀逸で、1800m戦で後半5Fを57.8、3Fを32.7という水準(個別ラップ)は過去に3冠馬コントレイル(5F57.4ー3F33.9)などが見せた時計水準に近いレベルの好タイム。
上がり32秒台という所を切り取ってもクロノジェネシスなどと同水準と言える。上がり性能を中心にした地力面は世代でもトップクラスと評価せざるを得ないレベルでしょう。

ここまでの走り振りからも、東京で長く速い脚を求められる展開はもってこいのタイプと言える。
良い意味でモーリス産駒らしく無い所も含めて、前向きに評価したい1頭です。

✅ゴンバデカーブース

血統評価:B∔

NHKマイルC4着から臨みます。

父がStorm Cat系のブリックスアンドモルタル、母父がディープインパクトと言う配合。母が牝馬重賞で好走経験もあるアッフィラート、祖母が欧州のマイル重賞を勝っているレディオブヴェニスという血統馬。
父母間で起こっているクロスはRobertoのクロスのみで、イメージ以上に耐久性などが助長されている。また、米国ルーツの牝系出身ですが、同一族には仏マイルG1を制しているソヴィエトスター等がおり、字面のイメージとしては中距離を本質としつつも、マイル付近も対応できるイメージの血統構成

前走のNHKマイルCでは、5分のスタートから中団外目を追走し、直線では外から追い上げてジワジワと伸びて4着を確保する内容。
2歳時のサウジアラビアRC以来、約半年ぶりの中で良く健闘したと思います。

以前から申していますが、中距離で評価したい所があった1頭で、前走の宣言通りダービーで狙いたいと思います。とは言え、∔800mは負担も大きい事は重々承知で、この点に関してはやってみないと分からない所が多い。ただ、対応できる素養が多いだけに、人気が落ちる立場なら評価しておきたいと思います。
個人的には条件好転と捉えておきたい。

懸念としてあるのは、久々だった前走で存外走ってしまった所。父ブリックスアンドモルタルは典型的な米国血統程淡泊なタイプでも無いですが、やはり使い詰めがプラスに出るようなタイプにも映らない
そういった影響が出て、前走のパフォーマンスが天井になってしまう可能性は多少考慮しつつ、前向きに評価したい1頭と見ています。

✅メイショウタバル

血統評価:C∔

皐月賞17着から臨みます。

父はステイゴールド後継のゴールドシップ、母父が独特なパワーを助長するVice Regent系Bのフレンチデピュティという配合。母の半兄には中距離重賞で活躍したメイショウカンパクがいる血統馬です。
サンデーの3×4が一番目立ちますが、それ以上にノーザンテースト≒Vice Regentから馬力などを助長し、更にそのニアリークロスとも共通項のあるThe Minstrel≒Nijinskyも内包しており、Northern Dancerの基礎スピードが助長されつつも、馬力や持続力などが強化された、父のツボを突いた好配合の血統構成に感じます。

前走の皐月賞は前半5Fを57.5という超ハイペースでレースを引っ張り、後続を離す大逃げをした。直線では全く抵抗できず馬群に沈み、17着としんがり負け。
2走前の毎日杯ではスプリングSを回避してからの参戦でしたが、スムーズに先手を取り、そのまま押し切る好内容のレース。水を含んだ重い馬場というシチュエーションが血統的に合っていたとは思いますが、それを差し引いても1:46.0という勝ちタイムは優秀ですし、圧勝の内容だったと言えるでしょう。

3走前のつばき賞は、向こう正面ではハナを切るも、3コーナー付近で先頭を奪われて3番手へ。その後3~4コーナーの下りの中間で抑えきれないような手応えで早めに先頭に立ち、そのまま押し切る好内容のレース。
また時計的にも1:46.9と水準以上の時計をマークし、上がり4Fが45.4と速い上がりを持続的に使っている。ゴールドシップ産駒が得意とする下り坂の惰性でスピードに乗る形に持って行けたとは言え、十分評価できる内容と言えるでしょう。

前走でやや脆い所を見せてしまったとは思いますが、2走前を見る限り、パフォーマンスの打点は高い。
更に、ここまでの走り振りを見ても、スパッと切れるような脚は無い典型的なゴールドシップ産駒ですが、その中では速い上がりをしっかりと使えるようなタイプだけに、スピードに乗りやすいシチュエーションでもスピード負けしない。前走で中山適性を疑いましたが(と言いつつ最終的には評価したのですが)、その逆で東京の方が良さが出る公算は十分あると感じます。

スムーズなレースができるかどうかなどの課題はありますが、展開を作る可能性や、東京も悪くない点から、評価を一考したい1頭です。

✅ショウナンラプンタ

血統評価:B‐

青葉賞2着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ。母父がFappiano系のZensationalという配合。母はアルゼンチンのダートG1勝ち馬のフリアアステカという血統馬で辿ると北米実績のある牝系出身です。
Storm Catの3×4クロスを持った基礎スピードや追走力のあるタイプの血統構成。米国指向なスピードもあり、Damascusのクロスを含んだSword Dancerを3本持つなど、父らしい基礎体力もあるバランスの良いタイプに感じます。良い意味で抜けた要素が無く、いろんなシチュエーションに対応できるタイプに感じます

前走の青葉賞は中団後方の外目を追走し、直線でも外を選択し追い出し。上がり2位の脚を使って追い込みアタマ差の2着まで迫る内容。
ただ、他にも差し馬が台頭してきており、馬場の外が使えるシチュエーションだった事もあり、展開としては向いていた印象。勝ち馬に迫ってはいますが、内容としては及第点以下のように感じてしまいます。シンプルに同馬を評価するなら勝ち馬を評価します。

地力的にも1枚劣る印象ですし、血統的にも追走力を活かした持続力や、豊富な体力を求められるシチュエーションの方が良さが出る印象で、速い時計と上がりを求められるこのレースは悪くは無い物の、やや合わない印象が強い。
ただ、ここまでの走り振りを見ても、このタイプの配合にしては速い上がりを使えている点は評価したいポイント

追々長距離や距離延長で評価できるターンがあると感じています。

✅ビザンチンドリーム

血統評価:B

皐月賞13着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの俊敏さを持ったエピファネイア、母父がトニービンの後継ジャングルポケットという配合。3代母が桜花賞2着などの実績があるフサイチエアデールなので、一族にはクロノジェネシス、ノームコア姉妹がいるラスティックベル牝系出身の良血馬です。
サンデーのクロスを持った俊敏さが強化されたタイプでありながら、Sadler’s Wells≒Nureyevなどから持続力も助長された並びになっている。また、基礎スピードに富んだ牝系出身という事もあり、良い意味で弱点の少ないバランスの良い血統構成になっています。

前走の皐月賞は出遅れが響いた。以前からスタートは課題がありましたが、その中でも大きく響いた印象を持ちます。
更に直線では外を回そうとしたところを、内にいたサンライズアースが外に逃避してしまった事によって、回避によって切り返しせざるを得ない状況になってしまった。切れ込むような脚を使ってはいますが、流石に厳しい状況だったと判断せざるを得ないですし、大外枠だった事もあり多重苦だった。度外視で良いでしょう。

2走前のきさらぎ賞では大外枠を引き道中は後方から運び、勝負所では大外へ持ち出し差し切る内容。特に上がり3Fが12.0 – 11.1 – 11.3と後半2Fに濃縮したような差し切るのが難しい前が残っておかしくない展開の中を差し切っており、評価できる内容だったと感じます。

以前スタートや追走面などの課題は残りますが、前走は敗因自体は明確なだけに、まともに走ってくれば上昇は見込める東京に変わる点も血統的にはプラスになると言えるでしょう。
前走の敗戦で極端に人気が落ちるなら1票入れたい1頭です。

✅エコロヴァルツ

血統評価:B‐

皐月賞7着から臨みます。

父はディープインパクトの全兄ブラックタイド、母父がキングカメハメハという配合。母のプティプランセスは芝の中距離で3勝を挙げた血統馬です。
母方はA.P.Indyを内包していたり、Domino血脈等のスピード源を豊富に持ち合わせたり等、米国ルーツの牝系出身ですが、豊富なHyperion等を始めとした底力も持ち合わせており、総じてバランスの良さを感じるタイプの血統構成と言える
良くも悪くも、秀でた所が無く、様々なカテゴリーで安定して戦える万能タイプと言えます。

前走の皐月賞は最後方を追走し、直線ではちょうど真ん中あたりを追い込み、上がり最速の脚で0.7差の7着まで追い上げる内容。物理的に届かないような距離だったので、上位に食い込むのは難しく感じましたが、そういった中では上々の脚を使っていたと評価しています。

2走前の共同通信杯では好位の内で構え、直線ではスローからの速い上がりを求められる展開に巻き込まれて力を発揮できず5着に敗れる内容。
前述しているように血統的にも万能さがある故に、前走のような極端な展開になると厳しいので致し方が無いように思います。加えて、初めて馬に囲まれるレースを経験した事も結果に響いたように思います。ここは経験できた事を素直にプラスに捉えたい。

ここまで極端な脚質が目立つだけに、走り振りがやや読みにくい所はありますが、前走や朝日杯などのように後方からの競馬で見せ場を作っているだけに、上がりを活かす形が濃厚だろうと思います。
その上で、前述もしているように本来はもう少し色んな事が出来るタイプの血統をしている。ただ、米国牝系出身らしい淡泊さがあるのかやや揉まれ弱いなどの弱点を豊さんがカバーして乗っていたのだと思います。今回は乗り替わりになるので、その辺りを踏まえて脚を伸ばせるか、展開的にハマるかがポイントになるでしょう。

✅ジューンテイク

血統評価:B-

京都新聞杯1着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ。母父がRoberto系の中でも大箱向きのスピードと柔らかさを持つシンボリクリスエスと言う配合。母のアドマイヤサブリナは短距離戦で3勝を挙げた血統馬で、半姉にはフィリーズレビューで好走したジューンオレンジがいる。
同父×母父からはソングラインやアカイイト、エニシノウタ等がおり、それぞれタイプが違いますが、イメージとしてあるのは父キズナらしい追走力を助長しつつ、柔らかさの中にスピードと底力を与えるような配合に見える。
同馬は牡馬な分、少しパワーに振れている所はありますが、母の奥などを見ても総じて追走力が活きている血統構成と言えます。

前走の京都新聞杯は好位の内を確保し、最内枠を活かして終始内を回るロスの無い立ち回りで勝ち切る内容。流れ的にも馬場的にも内前有利の展開だったことや、京都外回りという同馬のようなタイプのキズナ産駒にめっぽう向いたシチュエーションだった事、更に序盤で逃げた2着馬が外へ逃避気味な動きをしましたがその煽りを一切受けなかった事も最終的にプラスになっている印象。
全体的にレースとしてはそこまで強調できる材料は少ないと感じます。

今回は東京替わりになりますが、東京自体は悪く無い物の、前走の京都外回り、もしくは阪神内回りの方が良さが出そうな印象があり、条件は多少悪化してしまう印象。間隔が詰まってしまう事も含めて、ここは上積みが見込みにくいと判断してしまいます。

その上で、前走やこれまでの走り振りからも、内でしっかりと構えられる事は強みと言える。内枠を引ければ前進もあるだろうと思います。

✅ダノンデサイル

血統評価:B‐

皐月賞を除外から臨みます。

父がRoberto系の中でも大箱向きの素軽さや柔らかさを持つエピファネイア、母父がA.P.Indyの後継に当たるCongratsという配合。母は米2歳G1で2度の2着の実績があるトップデサイルという良血馬です。
Seattle Slewのクロスを持ち、父の大箱向きの柔らかさ根源とも言える所が刺激された並びになっており、更に母の実績面と共に米国指向なスピード要素も取り込んでいる事で早期からの活躍が見込める血統構成と言える。
やや淡泊な所もある字面をしているので、スムーズに競馬できるかがポイントになるタイプと言えるでしょう。

前走の皐月賞は除外になってしまいました。

2走前の京成杯は外枠から枠なりに位置を取り、好位の外を確保。スムーズに立ち回り、直線では2着アーバンシックの猛追を振り切っての勝利。
時計的にも標準レベルだったと感じますし、先行有利の展開、同馬の血統にとって有利な外からのスムーズな立ち回りが叶った事が大きいレース内容で、勝利はした物のレース内容としては2着アーバンシックの方が評価できる内容だったように感じます。

今回もスムーズに揉まれないような競馬が叶うかどうかは最低条件になるだろうと感じます。
そういった点から、内が有利になりやすいこのレースでは外に張るしかない同馬にとってかなり苦しいシチュエーションになるだろうと感じます。

除外明けの不安もあり、強気に押しにくい点からここで上積みを見せるのは厳しい印象。
血統自体のコース適性は悪くないと感じていますが、ここでは評価しにくいです。

✅サンライズジパング

血統評価:B‐

皐月賞9着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ。母父がDanehill系の中でも欧州要素を内包したZoffanyという配合。母の半兄には欧州のマイルG1を制しているContributerがいる血統馬です。
母方のCoup de Foileの3×4など馬力要素も目立ちますが、Storm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡやSecretariatのクロス(5×7)などのスピードを助長するニアリークロスも持ち併せるバランスの良い配合。
バランスの良さを活かして様々な場面への対応が出来る、弱点が少ないタイプの血統構成と言えます。

前走の皐月賞は最内枠から中団内目を追走し、終始内を回るレース内容。直線でも内を選択し伸びて来ますが、外を回った各馬の方が手応え的に上回っていた事もあり、伸びにくかった所を選択してしまったように思います。
また、前走の血統解説時に触れていますが、「揉まれる事が無ければ競馬ぶりも安定している。」としており、そういった中で最内枠からの競馬はそもそも合わなかったと言えるでしょう。

2走前の若駒Sは逃げた2着が完全に勝ち切るであろう展開を少頭数とは言え外を回して差し切る強い内容の1戦。レースレベルとしては低めの1戦ではありましたが、評価すべき内容でしょう。
3走前のホープフルSでは勝負所で内の馬が少し膨れて外に追いやられたシーンもありながら、立て直して差し込んで3着を確保する内容。もう少しスムーズに回れていれば勝ち負けに加わるシーンもあっただろうなと感じています。

4走前のカトレア賞は大敗してしまいましたが、内で馬群に囲まれたのが恐らくの原因。(母方の奥に揉まれ弱いAureoleを内包していたり、母父が一本調子感の強いDanehill系である為か)
5走前のJBC2歳優駿では先日サウジダービーを制したフォーエバーヤングと0.3差の接戦を演じており、ダートでもやれる万能さも見せている。

ここまで高い地力や、ダートでも対応できるパワーを含めた万能性を発揮しており、スムーズに競馬できれば舞台を選ばない強みがあると言えるでしょう。今回東京替わりや距離延長になりますが、対応は難なく出来るだろうと思います。
血統的な適性自体も悪くないと感じます。

その上で、揉まれない方が良さが出るだけに、なるべく外目から競馬したい所。内が有利になりやすいレースだけに、内を活かしにくいのはディスアドバンテージになってしまう印象。今回は万能性などの強みを生かしにくいだろうと感じてしまいます。

✅ミスタージーティー

血統評価:D

皐月賞10着から臨みます。

父がキンカメ後継の良血馬ドゥラメンテ、母父がSadler’s Wellsという配合。母は欧州G1馬のリッスンという良血馬で半姉にはタッチングスピーチが、近親には阪神JF勝ちのアスコリピチェーノがいる良血牝系出身です。
父母間のNureyev≒Sadler’s Wellsや母方のBold Reason≒Never Bendのニアリーなど、欧州的な前向きさや持続力に富んだ配合をしている。父の強みを強化したタイプで、持久力やタフさを求められ、追走力を問われないようなシチュエーションに強い血統構成と言えます。

前走の皐月賞は中団前目の内を追走し、直線でも内を進みますが、勝負所での手応えが甘く、全く見せ場が無く惨敗。高速馬場でスピード負けしてしまった事や、超ハイペースの展開が響いた印象です。
ただ、敗因は明確とは言え、もう少し見せ場が欲しかった所。レースとしては評価しにくい内容でした。

4走前のホープフルSでは不利な大外枠に加え、スタート後に外へヨレてしまいロス。更に直線では内を選択しドン詰まり。そういったロスがありながらの5着なので、万全に回っていれば3着はあっただろうと感じる内容でした。

3走前の共同通信杯ではスローからの速い上がりを求められる展開に巻き込まれて力を発揮できず7着と言う内容。
一方で2走前の若葉Sでは逃げた2着馬が後半5F(12.1 – 12.0 – 11.8 – 11.4 – 11.4)という完璧なラップで押し切ろうという展開の中で好位の番手から差し切る内容あり、評価できる走り振りだったように感じます。

新馬戦やホープフルS時の大味気味な競馬の印象が強い同馬ですが、そのイメージよりは器用で機動力や持続力を活かせる競馬もできますし、むしろそういった競馬の方が力を発揮できるタイプと言える。
持続力を活かせる展開ならば速い時計になっても対応できる印象を持ちますし、タフなシチュエーションでも問題無いと見る。

ただ、前走で上位との実力差が出てしまった点や、極端に速い時計になったり速い上がりを求められるとやはり苦しい印象。
早めにペースアップする消耗戦的な展開になれば浮上もあるかもしれないが、ここは苦しい印象が強い。

✅サンライズアース

血統評価:D

皐月賞12着から臨みます。

父はキンカメ後継の良血馬レイデオロ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包するタフなマンハッタンカフェという配合。半兄にはダートで活躍するセラフィックコールがおり、祖母がハルーワソングなので近親にはヴィルシーナやシュヴァルグランなどがいる良血馬です。
血統背景は良い良血馬ですが、あまりそれが活かされていない、良くも悪くも安定した平凡な配合に映る。やや基礎スピードに欠け、機動力や持久力に長けた指向の血統構成をしており、時計の掛かる馬場や距離、小回りコースで持続的に脚を使うシチュエーションに強いタイプと言えるでしょう。

前走の皐月賞では後方を進みましたが、勝負所で外へ逃避するようなシーンもあり、他馬へ被害も出してしまった。大きく負けている事も含めて評価できる内容ではありませんでした。

以前から述べていますが、血統的にスピードに欠けている印象が強く、配合的にもあまり良さを感じるタイプでは無い
どちらかと言うと重い馬場などでのタフなシチュエーションの方がまだ合うだろうとは思います。速い上がりを求められやすいここでは上積みが見込みにくいと判断します。

~~まとめ~~

画像

✅現状の印

◎ダノンエアズロック
〇ジャスティンミラノ
▲レガレイラ
☆コスモキュランダ
△ゴンバデカーブース
△ビザンチンドリーム
△シックスペンス
△アーバンシック

現状の本命は◎ダノンエアズロックにさせて頂きました。

血統評価の最上位は〇ジャスティンミラノですが、買う価値で判断した際には◎ダノンエアズロックが上回るかなと感じます。

前述もしましたが、前走は故障明け、不利な外枠などの苦しい状況の中で、楽に勝ち切る内容のレース。良いデモンストレーションになったように思います。
また、前走のプリンシパルSやアイビーSの内容からも如何にもダービー向きな後半の長く速い上がりを求められる展開に強いタイプの1頭と言える。経験値も込みで評価できる1頭に思います。引き続きモレイラJが乗るのも非常に魅力に思います。

〇ジャスティンミラノは言わずもがなでしょう。以前からダービーでこそと思っていた事もあり、評価せざるを得ないと思います。

注意したいのは☆コスモキュランダ。前述もしましたが、今の想定オッズの差なら〇ジャスティンミラノより買う価値があると判断。
スムーズさは必要ですが、血統的な東京適性は侮れないものがあると思います。

以下、△は枠次第で抑える形ですが、特に△シックスペンス、△アーバンシック辺りは枠次第では切る可能性も十分ありますし、反対に枠の条件が良ければ、エコロヴァルツ辺りを加える可能性もあるとしておきます。

今回は以上になります! 

最後までご覧頂きありがとうございました❕🔥

この記事を書いた人

血統をメインに予想をしております。
重賞レースの血統解説など、血統に関するコラムも書かせて頂いております。
好きな血統(配合)はTom Fool≒Flaming Page∔Businesslike≒Revokedです。(笑)

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ヨメチャ競馬
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