こんばちわ!
今週もG1皐月賞の血統解説をお出しさせて頂きます!
先週の桜花賞では血統解説でも上位評価した◎アスコリピチェーノと〇ステレンボッシュのワンツー決着!
今週も引き続きご助力出来るように頑張りたいと思います!
それでは今週もよろしくお願いいたします❕🔥
〜〜皐月賞・好走血統〜〜
皐月賞の好血統は大きく分けて2パターンに分けて紹介したいと思います。
①高速決着(1:58.0前後の決着)
②時計の掛かった決着(2:00.0〜前後の決着)
ちなみにコントレイルが勝った2020年は2:00.7という勝ちタイムで、上記傾向に当てはめるとパターン②に当てはまる所ですが、、、馬場の急速な回復によって好走してきた馬のタイプはパターン①に当てはまるので、パターン①と分析しています。2021年のエフフォーリアが勝ったこのレースも比較的そんな感じですが、どちらかというと2021年の方が重さが残った馬場だったような印象です。
①高速決着(1:58.0前後の決着)
例としては2020年や2019年、2017年~2015年が該当。
✅マイル、もしくは1800m重賞での好上がり(3位以内)実績。
✅主流血統(サンデー系やキンカメ系)×Bold Ruler
✅マイル、もしくは1800m重賞での好上がり(3位以内)実績。
レース全体のラップが締まるため、マイル寄りのスピードが求められる形になります。マイル特有の緩みが少なく、長く脚を使う展開になる事も追い風になります。代表的な例としては穴評価ながら勝ちに至った、2017年1着のアルアインと2016年1着ディーマジェスティなどでしょう。
🔵アルアイン
→新馬戦・京都1600m1着(上がり最速)
千両賞・阪神1600m1着(上がり二位)
🔵ディーマジェスティ
→新馬戦・札幌1500m2着(上がり最速)
共同通信杯・東京1800m1着(上がり最速)
特にディーマジェスティに関しては後のダービー1.2着馬相手にマイルで発揮するスピード適性で上位を取った形。他にもペルシアンナイトやダンビュライト、コントレイル、ガロアクリークなど。遡ればロゴタイプやコディーノなどもこちらに該当。また、2019年のサートゥルナーリアとヴェロックスは該当していませんが、前者は同舞台のG1勝ちに加え1800mOPでの実績がありましたし、後者は1800m重賞で4着ながら標準時計よりも相当に早い走破時計と上がりタイムを持っていました。
✅主流血統(サンデー系やキンカメ系)×Bold Ruler
主にはBold Rulerを内包している、Storm Catやフレンチデピュティなどを母方に持っている事で早期からの追走力(機動力)と高速持続力を助長し小回りコース適性をアップしてくれるものです。
🔵コントレイル(2020年1着)
→父ディープインパクト×母母母父Storm Cat
🔵サートゥルナーリア(2019年1着)
→父・ロードカナロア
⇒キングカメハメハ×Storm Cat
🔵ダノンキングリー(同年3着)
→父・ディープ×母父Storm Cat
🔵アルアイン(2017年1着)
→父・ディープ×母父A.P.Indy系(大系統Bold Ruler)
などが、例になります。他にはディーマジェスティ、マカヒキ、リアルスティール、などもこちらに該当する配合です。
②時計の掛かった決着(2:00.0〜前後の決着)
こちらは主に2018年、2014年、2012年などが該当する事になります。
昨年や2021~2022年もどちらかというとこちらに当たるかなと感じます。
✅ノーザンテースト持ち
✅小回り2000m実績
✅ノーザンテースト持ち
オルフェーヴルやルーラーシップが内包している、スタミナや勝負根性を助長してくれる血統要素になります。早期の段階ではスピードに欠けてしまう印象がありますがタフさという面では抜群ですので、時計の掛かる馬場でかつ前傾ラップになりやすいこのコースではピッタリの要素になると言えます。
🔵2023年
1着ソールオリエンス
→父キタサンブラック(ノーザンテースト内包)
2着タスティエーラ
→3代母父ノーザンテースト
🔵2022年
1着ジオグリフ
→3代母父ノーザンテースト
2着イクイノックス
→父キタサンブラック(ノーザンテースト内包)
🔵2021年
2着タイトルホルダー
→父ドゥラメンテ(母母母父ノーザンテースト)
🔵2018年
1着エポカドーロ
→父オルフェーヴル(母母父、父母母父に内包)
2着サンリヴァル
→父ルーラーシップ(母母父に内包)
3着ジェネラーレウーノ
→父スクリーンヒーロー(母母父に内包)
🔵2014年
3着ウインフルブルーム
→母母父にノーザンテースト
🔵2012年
1着ゴールドシップ
→父ステイゴールド(母母父に内包)
サンプル数としては少ないですが2018年に関してはワンツースリーでした。ちなみにこの2018年に関しては上位三頭以外にノーザンテーストを持っていた馬は13着になったマイネルファンロンのみでした。
✅小回り2000m実績
やはり時計が掛かる時はスタミナを要するので2000mを経験してない事はかなりのハンディキャップになってしまうと言えます。2000mまでは耐えられるスタミナを最低限身につけている事が好走のポイントと言えます。
🔵2023年
1着ソールオリエンス
→前走京成杯1着(同舞台)
🔵2021年
2着タイトルホルダー
→前走弥生賞1着(同舞台TR)
🔵2018年
1着エポカドーロ
→2走前あすなろ賞1着(小倉2000m)
2着サンリヴァル
→3走前芙蓉S1着(同舞台OP)
3着ジェネラーレウーノ
→前走京成杯1着(同舞台G3)
他にもトゥザワールド、ウインフルブルーム、遡ればヴィクトワールピサやエイシンフラッシュ。キャプテントゥーレや、ヴィクトリー、サンツェッペリンなどもこちらの項目に該当します。
〜〜皐月賞・出走馬血統解説〜〜
*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。
①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。
の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。
*今回は馬場状態によっていつも以上に評価が大幅に変わる可能性のあるレースになっていますので、現段階の評価は先週の継続想定で”時計の掛かる馬場”想定とさせて頂きます。
✅シンエンペラー
血統評価:B+
弥生賞2着から臨みます。
父はNureyev系の中でも米国指向な前向きで軽いスピードを取り込んだSiyouni、母父がSadler’s Wells後継のGalileoという配合。母は欧州の名牝Starlet’s Sisterなので、全兄には凱旋門賞を制しているSottsass、3/4同血の半姉にはBCフィリー&メアターフを制したSistercharlieがいる血統馬です。
4ラインが全てNorthern Dancer系の並びになっており、字面以上に基礎スピードを感じつつ、Sadler’s Wells≒Nureyev等から欧州らしい持続力も見える血統構成になっています。
またミスプロも豊富に持っている分、柔らかく万能で前向きな所もあり、イメージ以上にバランスの良い血統構成になっています。
前走の弥生賞は好位の内で構え、直線では馬群の間から伸びて2着を確保する内容。
やや勝負所での反応の鈍さを感じましたが、この辺りは叩き台だった所が絡んでいる印象。それでもラストはしっかり脚を伸ばしており、力は見せていると言えるでしょう。
2走前のホープフルSは好位の内で構え、ロスの無い立ち回りで2着を確保する内容。勝ち馬の豪脚にこそ屈しましたが、上がりの3Fが12.4 – 12.0 – 11.5と推移しており、同馬もラストでほぼ失速しない、むしろ並ばれてからもう一度伸びるような脚が使えている点は評価して良いと思います。
京都2歳Sや新馬戦を見る限りはもう少し反応が早いタイプですし、立ち回りも上手く、折り合い面もさほど心配の無いタイプと言えるでしょう。この辺りは欧州血統らしく、馬群で脚を溜める事に慣れている血統らしいなと感じます。小回りコースでも問題無く対応できるでしょう。
評価するならば時計が掛かる馬場でしょうが、どちらにしても極端でなければ広く対応できる印象。それ以上に1度使った上積みを見込める点を評価して良いだろうと感じます。
✅ジャンタルマンタル
血統評価:B-
共同通信杯2着から臨みます。
父はミスプロ系の中でも米クラシックでの適性が高いSmart Strike系でジャスティンパレスの半兄に当たるPalace Malice。母父がA.P.Indy系のWilburnという配合。母のインディアマントゥアナは米芝重賞を制している血統馬です。
ダートのクラシカルな父方に、母方にはA.P.Indy、Storm Cat、Bold Rulerと並ぶ典型的なダート血統一色の並び。特に、父のPalace Maliceに関しては良い意味でダート血統らしくない機動力や重厚感も持ち合わせているタイプではありますが、基本的にはスピードを活かしやすい大箱コースでスムーズに立ち回るのがベストの血統構成と感じます。
将来的には中距離での持続戦に強さを見せて行きそうなタイプに感じます。
前走の共同通信杯は5分のスタートからスッと好位の外目に付けるも、やや折り合いを欠き、ポジションを下げながら抑える折り合い重視の追走。超スローペースだった事もあり、直線では下げたポジションの分勝ち馬を捉え切れなかったという印象の2着。ただ、勝ち馬と同じ上がりタイムで加速ラップで駆け抜けた点など評価できる点は多い。
また、初めてレベルで経験したスローペースで前半は馬自身に戸惑いもあったように見受けましたが、中盤以降は自分のリズムで走れていたようですし、それらを克服しての2着なので十分内容のある1戦だったように思います。
加えて、血統的に苦手そうな瞬発力勝負にも対応して力を見せたのは評価できる点でしょう。
2走前には朝日杯FSも勝利しているように、マイル実績もある事から、対応するならばどちらかと言うと速い馬場での高速持続戦的なシチュエーションだろうと感じる。重い馬場でのタフさを求められるシチュエーションでは甘さを見せそうな印象。
速い時計が求められるならば評価を上げたい1頭です。
✅メイショウタバル
血統評価:A-
毎日杯1着から臨みます。
父はステイゴールド後継のゴールドシップ、母父が独特なパワーを助長するVice Regent系Bのフレンチデピュティという配合。母の半兄には中距離重賞で活躍したメイショウカンパクがいる血統馬です。
サンデーの3×4が一番目立ちますが、それ以上にノーザンテースト≒Vice Regentから馬力などを助長し、更にそのニアリークロスとも共通項のあるThe Minstrel≒Nijinskyも内包しており、Northern Dancerの基礎スピードが助長されつつも、馬力や持続力などが強化された、父のツボを突いた好配合の血統構成に感じます。
前走の毎日杯はスプリングSを回避してからの参戦でしたが、スムーズに先手を取り、そのまま押し切る好内容のレース。水を含んだ重い馬場というシチュエーションが血統的に合っていたとは思いますが、それを差し引いても1:46.0という勝ちタイムは優秀ですし、圧勝の内容だったと言えるでしょう。
2走前のつばき賞は、向こう正面ではハナを切るも、3コーナー付近で先頭を奪われて3番手へ。その後3~4コーナーの下りの中間で抑えきれないような手応えで早めに先頭に立ち、そのまま押し切る好内容のレース。
また時計的にも1:46.9と水準以上の時計をマークし、上がり4Fが45.4と速い上がりを持続的に使っている。ゴールドシップ産駒が得意とする下り坂の惰性でスピードに乗る形に持って行けたとは言え、十分評価できる内容と言えるでしょう。
ここまでの走り振りを見ても、スパッと切れるような脚は無い典型的なゴールドシップ産駒ですが、その中では速い上がりをしっかりと使えるようなタイプだけに、スピードに乗りやすいシチュエーションでもスピード負けしない。むしろ、器用さに欠ける所もある為、中山適性としては低めの評価をせざるを得ない印象。
ただ、前走の重い馬場でも速い時計で抜けられる辺り、馬場融通は広いだろうし、展開を作る可能性もある為、馬場がどちらに転んでも1票入れておきたい1頭のように感じます。
✅ジャスティンミラノ
血統評価:B-
共同通信杯1着から臨みます。
父がディープインパクト後継のキズナ、母父がDanehillの後継に当たるExceed And Excelという配合。母はイギリスの直線1000mのG1を制したマーゴットディドという血統馬です。
Alzao≒Shareef Dancerの3・4のしなやかさが強調されるニアリークロスを持ち、それを父方のSecretariatや母方のSir Gaylordクロスなどによって目立たせている配合になっており、それを母父系のDanehillで締めるような並びの血統構成と言える。
キズナ産駒らしい体力を問われるシチュエーションに強いとは思いますが、そのイメージ以上に溜めた際に速い上がりを使えるタイプのキズナ産駒と見受けます。
前走の共同通信杯では、スタートでやや後手を踏むも、向こう正面で即座に巻き返し好位を確保。直線では好位から早めに抜け出し、上がり32.6の脚でまとめ、加速ラップで仕上げる好パフォーマンス。
純粋な上がり性能やスピードの高さを見せたレースと感じました。
東京での新馬戦も含めて、脚力ならばここでも1・2位を争うクラスの能力を見せており、素直にその能力を評価しても良いだろうとは思うが、今回がキャリア3戦目と未知の部分も多い。特に初中山、初の右回り、初小回りと初物づくしと言える。
血統的にも、大箱でのスピードに乗りやすいシチュエーションの方が能力を発揮しやすいタイプに映る事から、中山内回り替わりはあまり評価できない。
地力は評価しつつ、速い馬場での高速持続力を求められるようなシチュエーションになれば評価するかもしれないが、基本的には評価は控えめとさせてもらう。
ダービーでお会いしましょう。
✅レガレイラ
血統評価:B-
ホープフルS1着から臨みます。
父はハーツクライ後継の中でも米指向な柔らかさを内包するスワーヴリチャード、母父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを持つハービンジャーという配合。母は牝馬重賞で好走した実績もあるロカで、辿ると3代母がウインドインハーヘアなので一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄妹もいるという良血馬です。
父、母共に柔らかさの目立つ字面で、早期の段階の追走力に課題を感じる並びになっている。ただ、父系と相性が良いと睨んでいるNijinskyを内包しており、更にはLyphardのクロスによって父系のスピード源を刺激しており、父系のツボを突いた基礎スピードが助長された血統構成と言える。脚を溜めて長く脚を使うシチュエーションに強く、脚を溜めやすい大箱コースなどに強さを見せるタイプと言えるでしょう。
前走のホープフルSでは大外一気を決める派手な勝ちっぷりでのレース。
特に4コーナーで前の馬の影響で外に振られるシーンもありながらの差し切りであり、大味ながらも能力の疑いようがないレース内容だったと言えるでしょう。
牝馬ながら、体力を問われるシチュエーションで牡馬に劣らずに勝ち切れた点は評価して良いだろうと思います。
前走時にも触れましたが、本来は中山内回り向きのタイプでは無く、大箱などのスピードに乗りやすいシチュエーションで力を発揮しやすいタイプと言える。
それだけに今回も前走のような形になる可能性が高いと感じる。同じような競馬になってどうかというのが取捨のポイントと言える。
どちらかと言うと時計が掛かり気味のシチュエーションの方が良いだろうとは思いますが、前走同様ある程度ハマる必要がある所と適性面では一段劣る所を強調しておきたい。
能力は当然評価しております。
✅ビザンチンドリーム
血統評価:B∔
きさらぎ賞1着から臨みます。
父はRoberto系の中でも大箱向きの俊敏さを持ったエピファネイア、母父がトニービンの後継ジャングルポケットという配合。3代母が桜花賞2着などの実績があるフサイチエアデールなので、一族にはクロノジェネシス、ノームコア姉妹がいるラスティックベル牝系出身の良血馬です。
サンデーのクロスを持った俊敏さが強化されたタイプでありながら、Sadler’s Wells≒Nureyevなどから持続力も助長された並びになっている。また、基礎スピードに富んだ牝系出身という事もあり、良い意味で弱点の少ないバランスの良い血統構成になっています。
前走のきさらぎ賞では大外枠を引き道中は後方から運び、勝負所では大外へ持ち出し差し切る内容。特に上がり3Fが12.0 – 11.1 – 11.3と後半2Fに濃縮したような差し切るのが難しい前が残っておかしくない展開の中を差し切っており、評価できる内容だったと感じます。
新馬戦もそうですがここまで大味気味な競馬が目立つ。展開面の助けが必要な所はどうしてもあると言えるでしょう。ただ、前走では展開に反して好走している事もあり、一定程度の評価を与えるべき存在と感じる。
血統的にももう少し器用な競馬が出来てもおかしくないタイプに感じるだけに、競馬ぶりから変わる可能性も十分感じる。速い馬場にも対応出来そうですし、未知場面への対応力で期待できる所はあるか。
スムーズに競馬できそうな枠なら評価しておきたい1頭です。
✅アーバンシック
血統評価:B
京成杯2着から臨みます。
父はハーツクライ後継の中でも米指向な柔らかさを内包するスワーヴリチャード、母父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを持つハービンジャーという配合。母は芝の中距離で3勝を挙げたエッジースタイルで、辿ると3代母がウインドインハーヘアなので一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄妹もいるという良血馬です。
また、母の全姉にはロカがいるので、同父の同配合馬にはホープフルSを制しているレガレイラがいます。
父、母共に柔らかさの目立つ字面で、早期の段階の追走力に課題を感じる並びになっている。ただ、父系と相性が良いと睨んでいるNijinskyを内包しており、更にはLyphardのクロスによって父系のスピード源を刺激しており、父系のツボを突いた基礎スピードが助長された血統構成と言える。脚を溜めて長く脚を使うシチュエーションに強く、脚を溜めやすい大箱コースなどに強さを見せるタイプと言えるでしょう。
前走の京成杯は後方から運び、馬の間を突きながら脚を伸ばし2着を確保する内容。先行勢有利の展開の中で1頭だけ後方から脚を伸ばしており、1枚違う脚を発揮している。
展開に反しての好走とあり評価できる内容だったと言えるでしょう。
また、それ以前の2走がスピードに乗りやすいシチュエーションでのレースだった所から、苦手条件とも言える小回りの中山を経験し力を発揮できたのはプラスに捉えて良いと思います。
引き続き展開の利が必要になると思いますし、好走へのハードルは高そうな印象ですが、前述のほぼ同血のレガレイラより、こちらは牡馬である分筋肉が締まっていると感じますし、まだ小回りや急坂への対応力は上と取ってまだ評価したいと見ています。
✅ダノンデサイル
血統評価:C‐
京成杯1着から臨みます。
父がRoberto系の中でも大箱向きの素軽さや柔らかさを持つエピファネイア、母父がA.P.Indyの後継に当たるCongratsという配合。母は米2歳G1で2度の2着の実績があるトップデサイルという良血馬です。
Seattle Slewのクロスを持ち、父の大箱向きの柔らかさ根源とも言える所が刺激された並びになっており、更に母の実績面と共に米国指向なスピード要素も取り込んでいる事で早期からの活躍が見込める血統構成と言える。
やや淡泊な所もある字面をしているので、スムーズに競馬できるかがポイントになるタイプと言えるでしょう。
前走の京成杯は外枠から枠なりに位置を取り、好位の外を確保。スムーズに立ち回り、直線では2着アーバンシックの猛追を振り切っての勝利。
時計的にも標準レベルだったと感じますし、先行有利の展開、同馬の血統にとって有利な外からのスムーズな立ち回りが叶った事が大きいレース内容で、勝利はした物のレース内容としては2着アーバンシックの方が評価できる内容だったように感じます。
今回もスムーズに揉まれないような競馬が叶うかどうかは最低条件になるだろうと感じます。
また、大箱向きな印象も強いので、本来は中山向きではないとも感じる。個人的にはダービーでチャンスがあれば狙ってみたい1頭。
✅サンライズアース
血統評価:D
すみれS1着から臨みます。
父はキンカメ後継の良血馬レイデオロ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包するタフなマンハッタンカフェという配合。半兄にはダートで活躍するセラフィックコールがおり、祖母がハルーワソングなので近親にはヴィルシーナやシュヴァルグランなどがいる良血馬です。
血統背景は良い良血馬ですが、あまりそれが活かされていない、良くも悪くも安定した平凡な配合に映る。やや基礎スピードに欠け、機動力や持久力に長けた指向の血統構成をしており、時計の掛かる馬場や距離、小回りコースで持続的に脚を使うシチュエーションに強いタイプと言えるでしょう。
前述もしていますが、血統的にスピードに欠けている印象が強い。距離短縮の今回は条件的に合わないだろうと感じてしまう。
どちらかと言うと重い馬場でのシチュエーションの方が合うだろうとは思いますが、それも不良クラスまで行ったらレベルのお話。特殊条件向きな印象はぬぐえない。
基本的には評価はしない方向です。
✅コスモキュランダ
血統評価:B‐
弥生賞1着から臨みます。
父はディープインパクト後継の中でもダート指向な追走力やパワーを兼ね備えるアルアイン、母父がサンデーを通さないHalo系のSouthern Imageという配合。母のサザンスピードは豪州の芝G1であるコーフィールドCを制している良血馬です。
典型的な豪州牝系らしくHaloやDanehillと言った所からパワーや突進力を助長しているが、父方のSir Gaylord≒Secretariatのニアリークロスを助長するように母方にもSir Gaylordを内包しており、父らしい追走力やパワーが助長されたタイプの血統構成と言えます。
前走の弥生賞では道中は後方から、勝負所手前で動き出して3~4コーナーでは2番手へ押し上げて直線でもそのまま押し切り勝ち切る内容。
前に有利な展開にハマった点や、道中で動いた鞍上の好判断に恵まれた勝利とあり、評価としては及第点レベル。
2走前の1勝Cのレースでは、勝ち馬が4角で捲り上がる所を追いかけつつ、直線でようやく勢いがついての2着。ゴール前の勢いはこちらが上回っていたかもしれませんし、直線の急坂のこなし方はパワーを感じる走りだったと言える。
シンプルに中山内回りや急坂への適性は悪くないレベルにあると思いますが、不器用さを感じる所もあり、スムーズな加速が出来ないと厳しい印象が強い。
スムーズな加速が見込めるシチュエーションならば評価を検討したい1頭です。
✅サンライズジパング
血統評価:B
若駒S1着から臨みまBす。
父がディープインパクト後継のキズナ。母父がDanehill系の中でも欧州要素を内包したZoffanyという配合。母の半兄には欧州のマイルG1を制しているContributerがいる血統馬です。
母方のCoup de Foileの3×4など馬力要素も目立ちますが、Storm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡやSecretariatのクロス(5×7)などのスピードを助長するニアリークロスも持ち併せるバランスの良い配合。
バランスの良さを活かして様々な場面への対応が出来る、弱点が少ないタイプの血統構成と言えます。
弥生賞を回避しての参戦。状態面は一つポイントになるだろうと感じます。その上で、前走の若駒Sは逃げた2着が完全に勝ち切るであろう展開を少頭数とは言え外を回して差し切る強い内容の1戦。レースレベルとしては低めの1戦ではありましたが、評価すべき内容でしょう。
また、2走前のホープフルSでは勝負所で内の馬が少し膨れて外に追いやられたシーンもありながら、立て直して差し込んで3着を確保する内容。もう少しスムーズに回れていれば勝ち負けに加わるシーンもあっただろうなと感じています。
3走前のカトレア賞は大敗してしまいましたが、内で馬群に囲まれたのが恐らくの原因。(母方の奥に揉まれ弱いAureoleを内包していたり、母父が一本調子感の強いDanehill系である為か)
4走前のJBC2歳優駿では先日サウジダービーを制したフォーエバーヤングと0.3差の接戦を演じており、ダートでもやれる万能さも見せている。
ここまで高い地力や、ダートでも対応できるパワーを含めた万能性を発揮しており、揉まれる事が無ければ競馬ぶりも安定している。
人気もしなさそうですし、スムーズに立ち回れそうな枠が引ければ買う価値のありそうな1頭と感じます。
✅ミスタージーティー
血統評価:B∔
若葉S1着から臨みます。
父がキンカメ後継の良血馬ドゥラメンテ、母父がSadler’s Wellsという配合。母は欧州G1馬のリッスンという良血馬で半姉にはタッチングスピーチが、近親には阪神JF勝ちのアスコリピチェーノがいる良血牝系出身です。
父母間のNureyev≒Sadler’s Wellsや母方のBold Reason≒Never Bendのニアリーなど、欧州的な前向きさや持続力に富んだ配合をしている。父の強みを強化したタイプで、持久力やタフさを求められ、追走力を問われないようなシチュエーションに強い血統構成と言えます。
3走前のホープフルSでは不利な大外枠に加え、スタート後に外へヨレてしまいロス。更に直線では内を選択しドン詰まり。そういったロスがありながらの5着なので、万全に回っていれば3着はあっただろうと感じる内容でした。
高い上がり性能は評価すべきだろうと見ます。
2走前の共同通信杯ではスローからの速い上がりを求められる展開に巻き込まれて力を発揮できず7着と言う内容。一方で前走の若葉Sでは逃げた2着馬が後半5F(12.1 – 12.0 – 11.8 – 11.4 – 11.4)という完璧なラップで押し切ろうという展開の中で好位の番手から差し切る内容あり、評価できる走り振りだったように感じます。スローからの速い上がりを求められる展開に巻き込まれて力を発揮できず
新馬戦やホープフルS時の大味気味な競馬の印象が強い同馬ですが、前走のように器用で機動力や持続力を活かせる競馬もできますし、むしろそういった競馬の方が力を発揮できるタイプと言える。
持続力を活かせる展開ならば速い時計になっても対応できる印象を持ちますし、タフな馬場でも問題無いと見る。
個人的には広い対応力を含め、チャンス十分な1頭と感じます。
✅エコロヴァルツ
血統評価:B∔
共同通信杯5着から臨みます。
父はディープインパクトの全兄ブラックタイド、母父がキングカメハメハという配合。母のプティプランセスは芝の中距離で3勝を挙げた血統馬です。
母方はA.P.Indyを内包していたり、Domino血脈等のスピード源を豊富に持ち合わせたり等、米国ルーツの牝系出身ですが、豊富なHyperion等を始めとした底力も持ち合わせており、総じてバランスの良さを感じるタイプの血統構成と言える。
良くも悪くも、秀でた所が無く、様々なカテゴリーで安定して戦える万能タイプと言えます。
前走の共同通信杯では好位の内で構え、直線ではスローからの速い上がりを求められる展開に巻き込まれて力を発揮できず5着に敗れる内容。
前述しているように血統的にも万能さがある故に、前走のような極端な展開になると厳しいので致し方が無いように思います。加えて、初めて馬に囲まれるレースを経験した事も結果に響いたように思います。ここは経験できた事を素直にプラスに捉えたい。
2走目の朝日杯FSはほぼ最後方から上がり最速で追い込み2着と言う内容。その前の2走とは全く違う競馬が出来たのは、鞍上の技術もあると思いますが、この万能血統だから出来たとも個人的には捉えております。
様々な形でレースを出来る万能性をここまでに身に着けていますし、前走のような極端な展開でなければ、パフォーマンスは上げて来れるように思います。そういった意味で総合力を問われるG1の舞台になるのはプラスに捉えられる。
中山への対応が一つポイントですが、上積みを見せる可能性は十分ありますし馬場への対応も広い印象。人気も落ち着くなら買う価値は十分ある1頭に思います。
✅シリウスコルト
血統評価:C-
弥生賞3着から臨みます。
父はミスプロ系の中でも欧州的な前向きさを内包するマクフィ。母父がミスプロを内包するサンデー系のゼンノロブロイと言う配合。3代母Lady Joanneは米ダートG1の勝ち馬で、その半弟には米3冠競争のプリークネスSを勝利しているShacklefordがいる血統馬です。また同牝系出身には同世代のインザモーメントがいる。
米ルーツの牝系出身という事もあり、根底にはスピード要素が強くある並びの配合ですが、LyphardのクロスやWild Riskのクロスなど欧州指向な底力を助長する要素も内包しており、良い意味でマクフィ産駒らしくなくタフなシチュエーションにもある程度対応出来そうな、バランスが良く、良くも悪くも弱点や強みが無いタイプの血統構成といます。
前走の弥生賞では先手を取り、押し切りを図るレース。3着を確保しますが、先行有利の展開に恵まれた面が大きく、素直に評価できる内容ではなかったように感じます。
展開を作る可能性があるので軽くは扱ませんが、前走以上を見込むのは難しいと感じる。ここでは評価しにくい。
✅ウォーターリヒト
血統評価:C∔
スプリングS9着から臨みます。
父がStorm Cat系の両刀種牡馬ドレフォン、母父がネオユニヴァースの後継に当たるヴィクトワールピサと言う配合。母ウォーターピオニー、祖母マチカネハヤテと共に短距離で実績を挙げており、一族全体でも短距離~マイル付近の実績が目立つ牝系出身です。
父・母方共に、短距離での実績を挙げた字面をしており、基本的には短めの距離に向いていそうなタイプです。その上で、随所に馬力やタフさを助長される要素も内包しており、力を要する馬場や急坂にも対応出来そうなタイプの血統構成に感じます。
前走のスプリングSでは後方から運び勝負所では外を進出。ただ、後半4Fが12.6 – 12.0 – 10.9 – 10.8と推移した極端な瞬発力勝負で、完全な内前有利の展開だった。後方から外を回した同馬には苦しい展開だったと言えます。
2走前のきさらぎ賞は大外一気を決めた勝ち馬のビザンチンドリームの影に隠れながらも、同馬も後方から運び直線では馬場の荒れた内ギリギリの所を選択し伸びてくるなど十分評価すべき内容と言える。
特に内枠から一度下げて道中は外を選択しながら追走しながら、最終的には内を選択するというややロスの大きいレース振りながら、差の無い所まで詰めているのだから見た目以上の評価を与えて良いだろうと判断します。
前走の敗戦は度外視で良いように感じますし、2走前以前の走り振りからは決して軽く扱えない1頭に感じる。血統的な適性としてはそこまでのように思いますが、個人的にはマイル実績などが活きる速い馬場になった際に評価を上げてみたい1頭です。
✅ルカランフィースト
血統評価:C-
スプリングS3着から臨みます。
父はサンデー系の中でも強烈なスピードを持つIn Realityを内包するフジキセキの後継イスラボニータ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包しタフさのあるマンハッタンカフェという配合。祖母が短距離で実績のあるシーキングマイラブという血統馬ですが、辿るとBustedやTantieme、Ticinoなど欧州の重い血統を豊富に持つ欧州ルーツの牝系出身です。
サンデーの3×3というやや強めのインブリードに加え、父・母共にサンデー系×ミスプロ系+Grey Sovereignという並びの配合をしている事から、相似クロスのような並びになっていると言える。底力が助長されており、母方のイメージも併せ、タフなシチュエーションでもやれるタイプの血統構成に感じます。
前走のスプリングSは前を見る好位の内で構え、直線では勝ち馬の後ろを追って行きましたが突き放されて3着を確保する内容。
内前有利の展開だった点を考慮し、勝ち馬との加速性能の差を開けられてしまった印象なので、内容としてはそこまで評価できるものでは無かった。
血統的にあまり合っているシチュエーションでは無かった所もありますが、もう少し見せ場を作って欲しかったのが個人的な感想です。
2走前の若竹賞は不良馬場というタフなシチュエーションでしたが後方から運び、大外を回して差し切る内容のレース。純粋に脚力は評価できると思いますが、やはりハマったのが大きいと感じる内容でした。
結果論にはなってしまいますが血統とも合っていたと言えるでしょう。
一方で、4走前の新馬戦では11.8 – 11.0 – 11.0というラストで失速しない速い上がりを見せており、レベル的にも平凡な水準ではある物の、そういった良い意味での2面性がある点は頭に入れておきたい。
適性、地力面でここでは1枚劣る印象ですが、もしずぶずぶに重くなるなら1票入れる可能性もあるか。
✅ホウオウプロサンゲ
血統評価:D
若葉S2着から臨みます。
父はディープインパクト後継のキズナ。母父がBlandford系の重いドイツ血統に当たるMonsunという配合。母はドイツ重賞を制しているセルキスなので、半兄にはG1皐月賞2着の実績もあるヴェロックスがいる良血馬です。また、母方を辿るとSchwarzgoldに当たるドイツのSファミリー出身で、同牝系にはシュネルマイスターやサリオス等がいる良血牝系出身です。
アウトブリードベースの基礎体力を感じる並びになっており、ドイツ血統らしい体力が目立つ配合と言えますが、一方で父方のSir Gaylord≒Secretariatを母方のHabitatで強化した側面もあり、しなやかさも感じる配合になっている。
タフなシチュエーションに強い一方で、溜めれば速い上がりを使う事も出来る血統構成になっており、極端な高速持続戦にならない限りは広く対応できるタイプと言えます。
前走の若葉Sは先手を取り、ほぼ完璧なラップ展開で逃げ込みを図る所を勝ち馬に交わされての2着と言う内容。コース適性や展開面が絶好だっただけに、勝ち切って欲しい所ではありましたが及第点と言える内容だったでしょう。
2走前のすみれSは∔10キロと余裕残しの状態だったのが大きく響いた印象ですし、後方からになったのも痛かったか。
ただ、3走前はHレベル戦の京都2歳S。好位からレースを進めましたが、差し馬台頭の展開で苦しいレースになってしまったのが主な敗因。評価を下げる必要は無いと感じます。
2走前のアイビーSではダノンエアズロックにこそ差された物の、後のホープフルSを勝利するレガレイラを抑える2着。上がりも4Fが45.1と優秀な時計をマークしており、溜めつつ長く速い上がりを使える点を証明したかと思います。
ここまでレベルの高いレースで力を見せており、地力は侮れない。
どちらかと言うとダービー向きな印象もある。ここでは適性的に評価しにくいだけに厳しいかもしれないが、今後イメージに反した所での好走も見込めるので今後に注目したい1頭。
✅アレグロブリランテ
血統評価:C
スプリングS2着から臨みます。
父はディープインパクト後継の中でも欧州方面の前向きさを内包するディープブリランテ、母父が独特なパワーを助長するVice Regent系のフレンチデピュティという配合。母の全兄には天皇賞・春など長距離路線で活躍したアドマイヤジュピタがいる良血馬で、母方を辿るとHyperionなどの重い血統を豊富に持つ英国ルーツの牝系出身です。
母方で米国指向なスピード要素も内包していますが、英国牝系出身らしく、豊富なHyperionを中心にしたスタミナや底力が目立つ血統構成になっており、重くタフな馬場や持久力を問われる展開に強いタイプと言えるでしょう。
前走のスプリングSは先手を主張しスロー逃げを演出。勝ち馬から離されて2着を確保する内容でしたが、前有利の展開になった所が強く、かなり恵まれていると判断せざるを得ない。
地力的にも劣っていると判断せざるを得ない。
また、適性的にも重い血統をしており、基礎スピードの面で評価しにくいと感じてしまう。展開を作る可能性がありますがここでは評価しにくい。
~~まとめ~~
✅現状の印
◎シンエンペラー
▲メイショウタバル
☆ミスタージーティー
☆エコロヴァルツ
△レガレイラ
現状の◎はシンエンペラーにさせて頂きます。
現状の馬場状態が不透明な所ではあるので、何とも評価しにくい所ではあるのですが、標準以上に時計が掛かりそうなシチュエーションならば上記の馬たちは評価したいなと思っております。
反対に高速時計が見込めるならばジャンタルマンタル、メイショウタバル、ジャスティンミラノ、ウォーターリヒト辺りの評価を上げる可能性が高いかなと思います。
本日は以上になります!
最後までご覧頂きありがとうございました❕🔥
P.S.藤岡康太Jのご冥福をお祈りいたします。
まだまだこれから、という時の訃報に残念でなりません。
また、兄の藤岡佑介Jへ、苦しいであろう心境の中でコメントを出してくださり感謝申し上げます。
ミスタージーティーは贔屓目無しに見てもチャンスある1頭と思います。
弟への思いと共に駆け抜けてくれる事を願います。